中学生が日ごろ接する大人について考えてみました。保護者様の他に接する機会のある大人は、学校の先生と塾講師しかいない生徒さんが多いのではないでしょうか。小学生の時はスポーツ少年団などに所属していればコーチと、習い事をしていればその先生と接点があったと思いますが、中学生になると多くの生徒が習い事をやめて学校と塾の往復のような生活を送っていますね。
そうしますと、この先高校受験があり、さらにその後に進学したり就職したりします。この先10年前後で社会に出ていくことになりますが、その社会の実態を知る機会はアルバイトや、就職活動の機会まで待たなければなりません。子どもたちは、現実の社会がどうなっているのか知る機会もなく、社会に出る直前になって初めて現実の厳しさを知るという状況なのです。
そこでご提案でございますが、子供たちの数少ない大人との接点として保護者様も、積極的に大人の社会の現実を伝えてはいかがでしょうか？毎日、仕事や各種活動をしていく中でどのようなことが大変で、どのようなことにやりがいを感じるのか。どんな人たちと一緒に仕事や活動をしているのか。人間関係でどんな苦労があるのか？嫌な上司ってどういう感じなのか。後輩に昇進で抜かれるときの気持ちって、どれほど悔しいものなのか。お客様に理不尽な要求をされたり、こちらが悪くなくても謝罪しなければならない時ってどんな気持ちなのか・・・などなどです。
社会全体で子どもを育てるという意識が希薄になりつつある現代だからこそ、保護者様が意識的に子供に社会の現実の厳しさを伝える重要性が増していると言えます。そして、お子さまが保護者様のご苦労の一端を知ることで、塾の授業料をご負担いただいていることに感謝し、それを無駄にしないよう努力する気持ちが出てくればしめたものです。私もつたない経験ながら、知り得る限りの現実社会の実態を子どもたちに伝えてまいります。
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